ミラノ・スカラ座来日公演
ヴェルディの「アイーダ」です!
スカラ座のアイーダ。ベタな組み合わせですが、王道中の王道とも。
演出はフランコ・ゼッフィレッリ、
アイーダはヴィオレッタ・ウルマーナ、
ラダメスはステュアート・ニール、
アムネリスはアンナ・スミルノヴァ、
オケ・合唱・バレエはミラノ・スカラ座、
指揮はダニエル・バレンボイム。
昨年の新国立劇場のアイーダも、ゼッフィレッリの演出でした。
あれは10年前の新国立劇場オープニング公演のための制作で、
今回のはその後ミラノで新制作された別演出とのことでした。
しかし、その演出は前作(新国立劇場演出)を踏襲した物で、
全くの別物ではなく、10年前の制作のリメイクという感じ。
コンセプト・イメージ・テーマ・解釈はそのままだったと思います。
サッカーファンにはおなじみの「凱旋行進曲」が鳴り響く第2幕は
期待通り、絢爛豪華・圧巻・圧倒的。
幕が開いた瞬間にあちこちから「すごい・・・」とため息が漏れ、
会場がざわついたのが印象的でした。
しかしそれ以上に印象的だったのが第3幕・第4幕です。
壮大なスペクタクル・グランドオペラとして知られるアイーダですが、
少し考えれば前半2幕と後半2幕の対比が重要な要素となることに気づきます。
明と暗、栄光と凋落、希望と絶望。
どうでもいい公演は、前半2幕の豪華な舞台、圧倒的なスペクタクルを
エンターテイメントとして楽しませたらそれで終わりで、
後半2幕はその後の物語を付け足し・・・
みたいになってしまうことも多いのですが、ゼッフィレッリの演出は違います。
前回の新国立劇場の公演を見たときに、後半2幕のドラマを描くことに
重きを置いているように思えました。
今回はその傾向がより顕著に表れていたと思います。
それを際だたせていたのが、バレンボイムとオケです。
前半2幕はド派手な音も作れる場面ですがかなりサラサラと進み、
後半2幕は思い入れたっぷりに濃厚な、ドラマティックな音楽作り。
後半は歌手も、オケも、目の色が違うという気合いの入れようでした。
これだけ聴き応えのある後半2幕は滅多に聴けません。
歌手の中では、タイトルロールのウルマーナが良かったです。
ラダメスを歌ったニールはちょっとムラがある感じ。
巫女は初台の時の渡辺玲美さんのほうが良かったかな・・・
バレエもよかったですね。エジプト風のダンスを存分に楽みました。
この秋はアイーダの当たり年ですね。
来月にはプラハ国立歌劇場の公演もありますし、
劇団四季の公演も始まります。
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お久しぶりですがブログお引越し
6 年前
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