2009/09/12

アイーダ

ミラノ・スカラ座来日公演
ヴェルディの「アイーダ」です!


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スカラ座のアイーダ。ベタな組み合わせですが、王道中の王道とも。

演出はフランコ・ゼッフィレッリ、
アイーダはヴィオレッタ・ウルマーナ、
ラダメスはステュアート・ニール、
アムネリスはアンナ・スミルノヴァ、
オケ・合唱・バレエはミラノ・スカラ座、
指揮はダニエル・バレンボイム。


昨年の新国立劇場のアイーダも、ゼッフィレッリの演出でした。
あれは10年前の新国立劇場オープニング公演のための制作で、
今回のはその後ミラノで新制作された別演出とのことでした。

しかし、その演出は前作(新国立劇場演出)を踏襲した物で、
全くの別物ではなく、10年前の制作のリメイクという感じ。
コンセプト・イメージ・テーマ・解釈はそのままだったと思います。

サッカーファンにはおなじみの「凱旋行進曲」が鳴り響く第2幕は
期待通り、絢爛豪華・圧巻・圧倒的。
幕が開いた瞬間にあちこちから「すごい・・・」とため息が漏れ、
会場がざわついたのが印象的でした。

しかしそれ以上に印象的だったのが第3幕・第4幕です。

壮大なスペクタクル・グランドオペラとして知られるアイーダですが、
少し考えれば前半2幕と後半2幕の対比が重要な要素となることに気づきます。
明と暗、栄光と凋落、希望と絶望。

どうでもいい公演は、前半2幕の豪華な舞台、圧倒的なスペクタクルを
エンターテイメントとして楽しませたらそれで終わりで、
後半2幕はその後の物語を付け足し・・・
みたいになってしまうことも多いのですが、ゼッフィレッリの演出は違います。
前回の新国立劇場の公演を見たときに、後半2幕のドラマを描くことに
重きを置いているように思えました。

今回はその傾向がより顕著に表れていたと思います。

それを際だたせていたのが、バレンボイムとオケです。
前半2幕はド派手な音も作れる場面ですがかなりサラサラと進み、
後半2幕は思い入れたっぷりに濃厚な、ドラマティックな音楽作り。
後半は歌手も、オケも、目の色が違うという気合いの入れようでした。
これだけ聴き応えのある後半2幕は滅多に聴けません。


歌手の中では、タイトルロールのウルマーナが良かったです。
ラダメスを歌ったニールはちょっとムラがある感じ。
巫女は初台の時の渡辺玲美さんのほうが良かったかな・・・
バレエもよかったですね。エジプト風のダンスを存分に楽みました。


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この秋はアイーダの当たり年ですね。
来月にはプラハ国立歌劇場の公演もありますし、
劇団四季の公演も始まります。


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