この秋来日した、バイエルン国立歌劇場。
その中から2つの公演を観に行きました。
ひとつめは、「ロベルト・デヴェリュー」。
2011年9月23日神奈川県民ホール
ドニゼッティ作曲「ロベルト・デヴェリュー」全3幕
指揮: フリードリヒ・ハイダー
エリザベッタ: エディタ・グルベローヴァ
以下略(笑)
還暦を超えたグルベローヴァがまた来てくれました!
これだけでもう、感動です。
震災・原発事故のため、今年は来日をキャンセルする演奏家が後を絶たず、
グルベローヴァも来日中止になったらどうしよう?と内心心配でしたが
幸いなことにそれは杞憂に終わりました。
グルベローヴァがキャンセルで代役公演など行ったら
確実に暴動が起きるでしょう。
この公演のチケットを買っている人は
バイエルン国立歌劇場の公演を聴きたいのではなく、
ハイダーの指揮を聴きたいのでもなく(そんな人いるのかな?笑)、
ドニゼッティの音楽を聴きたいのでもなく、
グルベローヴァを聴きたいのだから!
ひとりのソプラノのスーパースターのために書かれた演目であり、
同時に、彼女にしか歌えない演目なのですから。
さすがに衰えは隠せない感じでしたが、
それでも他の人には決してマネのできない、素晴らしい歌を聴かせてくれました!
終わった後のカーテンコール、いったい何回行われたのでしょうか?
これだけ熱狂できる公演は貴重です。
ふたつめは、「ローエングリン」。
2011年10月2日 東京NHKホール
ワーグナー作曲「ローエングリン」全3幕
指揮: ケント・ナガノ
ローエングリン: ヨナス・カウフマン → ヨハン・ボータ
エルザ: エミリー・マギー
オルトルート: ワルトラウト・マイヤー
ハインリッヒ王: クリスティン・ジークムントソン
カウフマンはここ数年大注目のイケメンテノールですが
キャンセル魔になりつつあります。
彼は今年は3回の来日を予定していましたが、すべて来日中止。
日本だけでなく、ヨーロッパの公演でもキャンセルを多発しているようで、
私も昨年、ミュンヘンでカウフマンの公演のチケットを買っていたのですが
キャンセルされた経験があります。
まさに「買う不満」。
代役のヨハン・ボータはバイロイトでも主役級を歌う歌手ですが
声量がすごい代わりに粗っぽく、個人的にはあまり好きになれません。
落ち着いたたたずまいで端正なケント・ナガノの指揮とも合わない気がします。
とは言ってもローエングリンは大好きな演目。
ケント・ナガノの統率力が素晴らしく、
ジークムントソンやマイヤーの歌唱も手堅く、感嘆の連続。
端正で柔らかで神秘的なローエングリンの響きを堪能しました。
来年は新国立劇場でローエングリンをやるんですよね。
今から楽しみです。
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ソプラノさんの伴奏♪
9 年前
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