2008/10/15

金沢・忍者寺・鮨みつ川

金沢2日目。

まず向かったのは、妙立寺です。



ここは加賀藩・前田家の祈願所として建立された寺ですが
その実態は金沢城の出城であり、有事の時は要塞になるという、
軍事色の強い物でした。



いつ隣の福井藩や幕府と戦になるかわからない状況下にあったため、
突然敵が襲ってきても対応できるように
隠し扉、隠し階段、落とし穴、井戸の脱出用の横穴などが作られ、
外見は2階建てだけど中身は4階建て・7層構造というまるで迷路のような作りです。
まるで忍者屋敷のようなので「忍者寺」と呼ばれているそうです。

ガイドさんの案内で内部見学もさせていただきましたが、
まさに「忍者寺」そのもの。

小さい子供は大興奮でしょう。
こんなところでかくれんぼをしたら楽しいに決まってます!

しかし、お茶室などはとてもおしゃれな作りです。
「風流」を重んじる前田利常らしい面です。

妙立寺
http://www.myouryuji.or.jp/



この妙立寺の隣に、とても古い落雁屋を見つけました。



ご主人が出てきて、教えてくれました。
161年前からこの場所で落雁屋を営んでいるとのこと。

調べてみると、とても有名な老舗だったようです。

諸江屋
http://www.moroeya.co.jp/

金沢駅にも出店しているとのことなので、試食だけさせてもらい、
帰りに駅で買って帰ることにしてお店を後にしました。



にし茶屋町を少しぶらぶらして・・・





この日のお昼は、鮨 みつ川さんです。



カウンター7席のみの小さなお店です。

ご主人はまだ30代の若手ながら、全国区の超有名店です。

とにかく、技術には絶対の自信を持っているというオーラが
ご主人からありありとあふれていました。

繊細な味付けと包丁技を駆使した物が多く、
その技を見てもらうためか、カウンターと板場の間には何もありません。
高さもほぼ同じで、すべての仕事が丸見えです。

しかも、「写真はおひとり様1枚まででお願いしております」と。

自信の大きさとプライドの高さをひしひしと感じます。

そして、癒し系の奥様(女将さん)が
いい感じでそのオーラをほどよく中和しています。


お昼の握りは、基本的におまかせです。

事前に好き嫌いを聞かれました。この気遣いは嬉しいですね。
もちろん、私は好き嫌いなど無いので「ありません!」と。

このお店のすすめる物を存分に味わうことに。



出てくる寿司は完全な江戸前スタイルです。

ネタはどれも新鮮そのもの。
シャリも美味しく、小さめなのも良いです。

鯛、鰺、カワハギ、イクラ、甘えび、赤身ヅケ、
イカ、穴子、かんぴょう巻きなどが出てきました。

イカは、薄くさばいて大葉を挟み、それを細切りにしてあります。
とろけそうな極上のイカ素麺のような感じです。

カワハギは、肝と紅葉おろしが添えてあり、ポン酢がかかっています。

穴子は、ふんわりとしっとりが両立した素晴らしい仕上がり。

そして、甘えび!!!

北陸の甘えびって美味しいですね。
とろみ・甘味・食感すべてが違います。
東京に入ってくる甘えびは、ほとんどが北海道の物らしいです。

最後にやはり、のどぐろを握ってもらいました。



写真は1人1枚と言われていましたが、お願いしてもう1枚撮らせてもらいました。

軽く炙って出てきたのどぐろ。

炙った香ばしさと、生の食感と、その中間部分と・・・!

もう、幸せです。


金沢で美味しい鮨に出会いました。

ネタと技術は間違いなく一級品です。

しかし、なぜか一抹の「技術先行」な印象が。
演奏家にも、特に若い人にそういうタイプの方がいます。
ここのご主人も「まだ若い」ということなのでしょうか。

でも思わず音楽家に例えてしまうということは・・・
ここの寿司は芸術の域に達しているということでもあるのでしょうか。

5年後・10年後・20年後と、このご主人の円熟を味わいに来たいと思う店でした。

鮨 みつ川
http://r.tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17000174/


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