2008/11/11

右脳直撃

六本木・国立新美術館と六本木・東京ミッドタウン内サントリー美術館。

両館で同時開催中のピカソ展。





昨年、ルツェルンのピカソ美術館&ルツェルン美術館でのピカソ展を見て以来、

ピカソにはすっかり親近感が湧いています。


至近距離にある2つの美術館で同時開催とは、なかなか面白い企画ですね。

今回の企画は、主にパリ国立ピカソ美術館の所蔵作品が出展されています。

私はパリのピカソ美術館へは何度か行きましたが、
最後に行ってからもうだいぶ経っています。

改めて、新鮮な気持ちで観ることができました。


まずは新美「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」から。



カフェテリアで腹ごしらえしてから鑑賞開始です。



ここは3階まで吹き抜けで天井が高いので気持ちいいですね。
もう少し季候が良かったら外のテラスでビールも気持ちよさそうです。


お次はミッドタウン内のサントリー美術館「巨匠ピカソ 魂のポートレート」。




この順序が大正解でした。



新美のほうが展示数が2倍近くあるでしょうか。

最初にサントリーを見ていたら、新美は途中で疲れてしまったと思います。


日曜日でしたが、まあ観られる混雑具合。
平日だったらかなりゆったり観られることでしょう。


20世紀前半という、戦争が多発したくらい時代に生きた作家、ピカソ。

彼の作品は「なんだかよくわからない」という感想も多く聞かれるのですが、
私はピカソの絵は「右脳直撃型アーティスト」だと思います。

彼はとても感性豊かで、人間性溢れるアーティストです。


彼が感じた、人間への畏れ・時代・一点を凝視すると見えてくるモノ。

言葉にすると、一旦言葉に翻訳し、他言語へ翻訳され、
それを読んだものは自身の中で咀嚼しなければなりませんが・・・

ピカソの絵は、彼が感じたモノが、見る者の右脳へストレートに訴えかけてきます。

ピカソの「う゛あぁぁぁぁ!!!」が、言葉や翻訳を介在せずに
見る者の右脳へそのまま「う゛あぁぁぁぁ!!!」と伝わってきます。

人間の体の一部や目だけを見ていると恐ろしさを感じることってありませんか?
ピカソはそれを見る者の右脳へとダイレクトに訴えかけてくれます。


その反面、ピカソは作品に色々な記号をちりばめてもいます。
しかしそれは、バロック以前の絵画のような、
習慣や宗教的な教養に基づく寓意よりはずっとわかりやすいですね。



ポストカードをいくつか買ってきました。




それから、マグカップ。



私は時々、美術館でマグカップを買ってきます。


ピカソ展
http://www.asahi.com/picasso/


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