2008/12/28

Edition Koji Shimomura

少し前になりますが、今年のクリスマスディナーです。

仕事が忙しくてなかなかアップできませんでした。

この日も、家を出るギリギリまで自宅で原稿書きをしていましたから(笑)



今年ミシュラン初登場☆☆の、Edition Koji Shimomuraです。



この店は昨年7月末オープンのため、
昨年度のミシュランの調査には間に合わなかったのですが、
2008年版には掲載必至と言われていた店です。

六本木1丁目駅直結という、非常に便利なロケーションなのですが
「駅直結」を知らずに外を回って歩道橋を渡りました(笑)

店は大きなオフィスビルの1階にあります。

客席は、6名ほどの個室が1室と、テーブル席が20席ほど。
それほど大きな店ではありません。

シェフが自ら調理するにはこの大きさが限界でしょう。


まずはシャンパーニュを。



この日、私たちが開店一番乗りだったようです。
シャンパーニュをグラスで頼んでも開けたてという特典付きです(笑)


アミューズ。



アンチョビのハンバーガーと、フォアグラのカナッペとチーズを焼き固めたもの。

ハンバーガーをあしらったところが面白いです。
バンズはふわふわではなく、さくさく。

フォアグラのカナッペに乗っているのは、苺ジャムです。
難しい組み合わせだと思いますが、成功していたと思います。
考えてみれば、フォアグラにイチジクを組み合わせることも多いぐらいですから
実はフォアグラは甘いモノと組み合わせてもOKなんですよね。

チーズはサクサク軽い感じです。

これだけでお酒一杯いけちゃいます(笑)



1皿目は、三陸産牡蠣の冷製 海水と柑橘のジュレ 伊勢の岩海苔風味。



牡蠣は軽く火が通してあります。
海水と柑橘系のジュレがさわやかですが、下には生クリームベースのソースがあって、
ほどよいこってり感も。
ジュレの中には生の岩海苔、牡蠣の上には乾燥させた岩海苔。
牡蠣・海水・岩海苔とあるので、和のテイストも感じます。
このクラスのフレンチの店に来ていながら失礼ですが、ビールでも合いそうです(笑)


牡蠣が出てくるまでシャンパーニュで粘り、
ここで赤ワインを出してもらいました。


ボトルとグラスの写真を撮るのを忘れました・・・(^^;

Poillac Chateau Batailley 2003 です。
非常に香りが強く、香りだけで酔えます。
香水が混入しているのでは?と思えるほど、強い香りです。
その割に味はずっしり・どっしりではなく
ボルドーにしてはさらっとしているので、魚介にも合わせやすいです。



セップ茸とアーティーチョークのヴルーテ 手長海老のスパイス風味
イベリコ豚のチョリソとヘーゼルナッツ。



キノコベースのソースが非常に美味しいです。
こんなプリプリの手長海老は食べたことがありません。
あまり火を通して折らず、生っぽい食感が心地よいです。
同心円ではなく、中心をずらしたデザインのお皿も美しいです。


黒トリュフとカダイフを纏ったオマール海老の軽やかなフリット。



こんな見事なオマール海老!
カダイフの食感・トリュフの食感・オマール海老の食感。
素晴らしい組み合わせ。
尻尾の中までしっかり食べました。
緑色に見えるのはほうれん草のソースです。


ベルナール・ロワゾーの哲学に基づいたシャラン産窒息鴨のロティ。



ベルナール・ロワゾーは、フランスの有名なシェフで、
オーナーシェフ下村氏のお師匠さんだそうです。
そのロワゾーの技を受け継いだ一品。

鴨って美味しいですね。

と実感させてくれました。

本当は天然鴨を用意したかったのだそうですが、
良いものが手に入らなかったそうで。


趣向を凝らしたデザートも素晴らしいものでした。


再構築した苺のタルト ヨーグルトとフレッシュハーブのソルベ。

出てくる前に給仕の方に聞いてしまいました。

「再構築したんですか?」
「ええ、再構築したんです!」と、スタッフの方したり顔。



「再構築した苺」かと思ったら「再構築したタルト」でした(^^;
日本語って難しいです・・・

確かに、再構築です。
タルトを一度崩して、上下を入れ替え、苺の中にタルト生地が。
そして、飴細工で固めてあります。
上にはハーブの香りたっぷりのソルベ。

うならされる一品。参りました。


そして、最後にクリスマスらしい、楽しい小品が。



苺のサンタです。
下には、苦みの利いたムースが。

うっかりサンタを倒してしまいました。



「サンタが負けた」感たっぷりです(^^;


下村氏、最後まで手を抜きません。

エスプレッソです。



上から見ると普通ですが。。。

横から見ると。



カップとソーサーを分けると。



こんなの初めて見ました!


通常、これだけのコースをいただくと
帰れるのだろうか?と思うほどに動けなくなるぐらい
おなかが一杯になるのですが、この店はそれほどでもありませんでした。

量が少ないのかな?と思ったら、給仕の方によると
量は普通だけど、重厚で伝統的なフレンチに比べると
クリームやバターの使用量が格段に少ないのだとか。

ここの料理は下村氏の創作意欲全開なモダンフレンチです。


給仕の方といろいろお話しさせていただいて、
とてもリラックスした時間を過ごせました。
ヘンに堅苦しくなく、居心地の良い店です。

コーヒーのお代わりまでもってきていただきました。

「次のお客様がキャンセルされたので、どうぞごゆっくりなさってください」


・・・・。


残念な話ですが、特にクリスマスの時期はキャンセルが多いのだそうです。
この店に限らず、業界全体で問題になっているのだとか。

お店は仕入れ・仕込みをして来客を待っているのに。

青山のナリサワさんは、当日全席キャンセルという大惨事だったそうで。。。
予約困難な優良店で有名なのに。

とにかくばんばん予約を入れて、当日女の子にお店を選ばせる男性が多いとか、
いたずらが多いとか、いろいろお話を聞きました。

たしかに、あちこちのブログ等を見ていると
予約できないはずの店だけど当日電話したら入れた!
なんて話も見ます。

ホテルのようにキャンセル料をとる商習慣が無いのですが、
来年からは何らかの対策を考えなければならない、ともおっしゃってました。


最後に、ワインセラーを見せてもらって帰りました。

Edition Koji Shimomura
http://www.koji-shimomura.jp/


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3 comments:

匿名 さんのコメント...

お久しぶりです。いかれたのですね!!
ここいいですね~。私も好きです。
どれも、凝っているのですがあっさりなお味で女性向きのお店だと思います。サービスも至れり尽くせりですし♪
最近、少なくなってきている貴重なお店ですね。
またまた、どんな素敵な方とお食事されたのですかね~(笑)

匿名 さんのコメント...

どの一皿も、見ているだけでとても楽しいですね。
お店の方との会話も何だか素敵です。
このようなクラスのお店に手当たり次第予約を入れてドタキャンする人が珍しくないというのは
客のマナーとしてとても残念です。

liebejudith さんのコメント...

luneさん、
良い店でした。来て良かったと思います。
いろいろ聞きたいこともあるので(笑)、
また今度メールしますね。
というか、そのうちご飯行きましょう。

カレルさん、
ここの料理はとても凝った創作系なので、
何が出てくるかワクワクしながら次のお皿を待つ楽しみがあります。
ドタキャン客が多いのは本当に残念ですね。
そういう行為がさらにお値段にも反映されるというのに。
ここだけの話、ワインなんて小売店の倍以上のお値段ですよ!

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