2008/05/06

北の大地のウイスキー

小樽の帰りに、余市まで足を伸ばしてみました。



余市までは小樽から列車で30分ほどです。

余市には、国産ウィスキー発祥の地、
ニッカウヰスキー余市蒸留所があるのです。



国産のワインはイマイチ私の好みではないのですが、
サントリー「白州」や「響」、ニッカの「余市」など
国産のウィスキーはとても美味しいと思います。


というわけで、工場見学にやってきました。

ニッカウヰスキー余市蒸留所では無料で試飲付き・
ガイド付きの工場見学ができます。予約も不要です。


70年の歴史を持つこの蒸留所には、
ドーム球場10個分の広大な敷地に多くの建物が立ち並び、
その多くが登録有形文化財・指定文化財・北海道遺産等に指定されています。





この工場でもっとも有名な建物のひとつ、乾燥棟です。



原料の麦をここで乾燥させます。

ウィスキーのスモーキーな香りは
樽から移った香りが主だと思っていましたが、
実はこの乾燥工程で燻したときの香りが
かなりを占めているのだそうです。

蒸留工程を行うスチールポット。



上部に見えるしめ縄が「日本の酒造り」っぽいですね。

この工場ではなんと、現在でも70年前と製法を変えずに
蒸留の加熱に石炭を使っているそうです。



今では石炭を使っているのは世界中でもここだけなのだそうです。

こちらは第1号貯蔵庫。



中に入ると樽とウィスキーの香りがします。

ウィスキーは樽詰めする段階では無色透明で、
琥珀色は樽から移った色なのだそうです。
なので、年数が上がるにつれて色が濃くなっていきます。

樽に詰められたウィスキーは貯蔵・熟成している間に少しずつ蒸発し、
20年以上経つと約半分に減っているそうです。

この減った分は、ウィスキー職人の間では
貯蔵している間に天使が飲んでいるとして
「天使の分け前」と呼ばれています。

創立当初の樽も、この広大な敷地のどこかに貯蔵されいるのだとか。
完全に蒸発しきってしまう前には開けるそうですが
それがいつになるのかは決まっていないそうです。

これが瓶詰め第1号だそうです。



キャップがコルクなため、やはり少しずつ蒸発するため量が減っています。

瓶詰めすると、樽の呼吸がないため熟成はストップします。
瓶のまま寝かせておいてもあまり意味はないとのこと。


見学コースの最終地点は、お待ちかね試飲会場です(^^

どうせ試飲で出すお酒なんて、安く大量に出せるものだろう・・・
と思っていたら!

なんと「鶴17年」「余市10年」「シングルカスク10年」が出されました。



桜並木が見える窓辺の席で試飲。

私は、美味しいウィスキーは水割りやロックではなく、
ストレートで少しずつ飲むのが好きです。
もちろんチェイサーも一緒ですが・・・

「鶴17年」は、スッキリ辛口。
ニッカブレンドウィスキーの最高峰です。
アルコール度数43%。

「余市10年」は、甘みすら感じる濃厚さ。
シングルモルトウィスキーです。
アルコール度数41%。

「シングルモルトウィスキー」とは
単一の蒸留所のみから作られたウィスキーのことで、
他の工場で作られたウィスキーが混じっていません。
そのため「余市」等の地名の入ったウィスキーが多いですね。

「シングルカスク10年」はかなりの辛口&素晴らしい香りの立ち方!
アルコール度数は、なんと61%。

「シングルカスク」は、単一の樽だけから作られたウィスキーです。
他の樽のウィスキーが混じっていません。
ラベルにも樽番号が入っていたりします。

↓↓↓ 詳しくはコチラ ↓↓↓
http://www.nikka.com/reason/introduction/yoichi/amber/amber02.html

ニッカウヰスキーではこのシングルカスクは市場に出荷しておらず、
余市蒸留所内の直売所のみの限定販売だそうです。


ニッカウヰスキーさんは、商売上手です。

試飲会場でどうでもいい安い物を出さず、
本当に美味しいウィスキーを飲ませてくれました。

こんなの飲まされたら買っちゃうじゃないですか・・・!!


というわけで、買ってきました (^^;



試飲会場にもあったシングルカスク10年ものです。

直売所には5年・10年・15年・20年・25年とありました。

5年と10年では大きな差があるように感じましたが
10年・15年・20年・25年では、それぞれはそれほど差が無いように思います。

しかし、味や香りの差は年数が上がるにつれてどんどん縮まるのに対して、
値段は年数が上がるにつれて加速度的に上がっています。
10年と15年でさえ、値段が倍近く違いました。

私は値段と熟成度合いのバランスの良い10年を選びました。
シングルカスク10年は、世界で唯一のウィスキー専門誌のコンテストで
優勝を獲ったこともあるそうです。


少しずつ楽しみたいと思います。



大満足で東京への帰路に就いたのでした。





ニッカウヰスキー余市蒸留所
http://www.nikka.com/reason/introduction/yoichi/index.html



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