2007/11/15

Web2.0とは

前日の日記に書いたように、Web2.0 EXPOに来ています。

IMG_3889.jpg

会場は渋谷のセルリアンタワー。

サンフランシスコ・ベルリンに続いての東京開催なのだそうです。

Web2.0ってなに?よく聞く言葉だけどイマイチつかめない・・・
という人が多いと思います。
いくつかの講演で、各スピーカーが「Web2.0とは」を
語っていたので、抜粋します。



『ドットコムバブル崩壊してWebがいったん下火になってからの、
 Webの次の波という意味。
 「Webの次のバージョン(←なんじゃそりゃ?)」ではない。』

IMG_3904.jpg

- ティム・オライリー氏の基調講演より。

かみ砕くと『イマドキのWeb』というぐらいの意味でしょうか。
ちなみに、ティム・オライリー氏は
「Web2.0」という言葉を提唱した張本人です。
他に興味深かったのは、日本はケータイ先進国だということ。
Web2.0現象はアメリカで起こり、流行ったことが日本へ来て
さらにそれが日本ではケータイ文化にとりこまれること。
アメリカではケータイはWeb2.0の次に来る波と考えられており、
Web2.0の波とケータイの波が来る順序が逆転しているというか
ある意味、日本はWeb2.0を飛び越えて
ケータイの波が先に来ているという見方もできるのだとか。



『経済、ソーシャル、テクノロジートレンドの集大成。
 ユーザ参加、オープン性、ネットワーク、インスタントビジネス価値。』

IMG_3937.jpg

- IBMのRod Smith氏の基調講演より

私は前日にIBMのWeb2.0セミナーに行っていたのですが
スピーカーは違いますがIBMとしてのWeb2.0へのスタンスは同じでした。
やはりIBMらしく、エンタープライズビジネスに
フォーカスを当てた方向性を打ち出しています。
マッシュアップ技術を利用してSOAを実現する、
エンタープライズ分野に特化したWeb2.0である「Info2.0」を提唱していました。



『一日かけても語り尽くせない。あえて言うならシェアリング(共有)。
 重要なのはテクノロジーではなく、シェアリングだ』

IMG_3940.jpg

- SunのTim Bray氏の講演より

ということで、具体例を挙げて説明がありました。
Frickr(フリッカー) - 写真の共有
del.icio.us(デリシャス) - ブックマーク共有
blog(ブログ) - 情報の共有
Youtube - 動画の共有
last.fm - 音楽シェアリング
facebook - SNS。人生のシェアリング。北米人口の10%が利用している。
twitter.com - 一言ブログ。リアルタイム性、速報性のある発言の共有。

一部に限定された者(メディアやジャーナリスト)が情報を発信して
多数の人がそれを受け取る時代は終わった。
みんながそれぞれ自分の情報を他人と共有する時代になった。
会社経営者層も、メディアを通さずに自分でブログで発言できるようになった。
フィルタリングされない、速報性のある発信が可能になった。
・・・という話もありました。

さらに、SunがいかにRuby(JRuby)をサポートしているかを
強調し、紹介していました。



『プラットフォームがOSからWebへ移った』

- MIDIPHI小川氏

メール、オフィス、RSSリーダーといった、
従来デスクトップアプリケーションだったものが
Web(SaaS)へシフトしている現象こそが、
Web2.0だということらしいです。

小川氏はさらにリッチなSaaS RSSリーダーを
提供するビジネスを展開しているそうです。



まあ、「Web2.0」という言葉は技術そのものや、
ましてやソフトウェアを指す言葉ではなく、
「イマドキのWeb」ということなのだと思います。

Web2.0(イマドキのWeb)の特徴として、
次のような点が挙げられると思います。

1.双方向型・情報共有
 発信者と受信者に分かれる一方通行的なものではなくて、
 双方向型、コミュニケーション型であるということ。
 ブログ、SNS、メッセンジャーなど。
 Twitterのような、一言ずつでやりとりするコミュニケーションも出てきています。

2.リッチなユーザインタフェース
 従来のWebでは考えられないリッチなユーザインタフェースで
 格段の操作性の向上を実現している。
 Windows Live! HotmailやGmailやGoogle Mapなどがよく知られています。

3.今まで無かった、新しいWebの使い方
 上記の1.2.ともかぶる点が多いですし、
 そのほかにはSaaSや写真共有、音楽共有、動画共有、
 RSSを単なる更新通知から情報配信・広告配信として使う、など。
 最新技術を駆使して、今までになかったサービスが可能になっています。
 ニコニコ動画などもその良い例ですね。

そして、これらを実現するためのイマドキの技術が
JavaScript/Ajax、Flash/Flex/Air、RoRだったりするわけですね。

まあ、業界をちゃんとウォッチしている人には
「何を今更・・・」なことなのですが、
私の周囲にもまだまだ「Web2.0ってなに?」な人も多いのです。





今回、Web2.0 EXPOということですが
Google、Amazonや各携帯キャリアなど、Web2.0界の
重要なプレイヤーが参加していないのが残念です。
この辺の企業が参加したらさらにおもしろかったのに。

・・・と思わずにはいられません。

Googleなんて、まさに会場と同じビル内にオフィスがあるのに!


Web2.0 EXPO

2 comments:

匿名 さんのコメント...

わ~い。新しいブログ!新しいウェブのウェ~ブ(?)liebeさん、お仕事おつかれさま~。

なになに!?音楽共有テクノロジーがあるの!?ってとこ、気になりました。ブックマーク共有ってとこも!

ちょっとあとで見てみよ~っと♪

liebejudith さんのコメント...

りんさん、

音楽共有は、Youtubeの音楽版と思っていただければいいと思います。
ブックマーク共有は、日本でも「はてなブックマーク」がありますよ。

コメントを投稿

 



Copyright © 2007 - 2013 liebejudith All Rights Reserved.